レビュー

【セブン・シスターズ】映画の感想|”一人七役”の衝撃から目が離せない

セブン・シスターズ
総合評価

「セブン・シスターズ」のあらすじ、感想です。

作品を知ったのは、公開当時、映画館で偶然手に取ったフライヤーです。

「七つ子の姉妹が一人の人間を装う」「曜日の名を付けられた姉妹は、自分の曜日だけ外出」…といった内容がものすごく面白そうで、ずっと記憶に残っていました。

普段あまり観ないジャンルなので若干不安でしたが、あらすじの先にあるストーリーへの好奇心から、期待とともに鑑賞しました。

  1. 奇抜ながらもリアリティのある世界観
  2. 一人で七姉妹を演じ分けるノオミ・ラパス

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セブン・シスターズ 基本情報

原題 What Happened to Monday(英語圏)、Seven sisters(仏語圏)
製作国 イギリス、アメリカ合衆国、フランス、ベルギー
監督 トミー・ウィルコラ
出演者 ノオミ・ラパス、グレン・クローズ、ウィレム・デフォー
公開時期 2017年
ジャンル SF/アクション

セブン・シスターズ あらすじ

未曾有の人口増加により世界中で食料が不足する2070年代。

ヨーロッパのある国では、二人目以降の子供は親から引き離し、資源量が回復する未来まで冷凍保存する人口抑制政策を取っていた。

そんな中、テレンス・セットマンは娘が生んだ七つ子を、当局に隠して全員育てる道を選ぶ。

月曜から日曜まで、曜日の名前をつけられた七姉妹は、自分の曜日の日だけ外出し、7人で一人の”カレン・セットマン”という人物を演じることで、30歳まで全員が生き延びる。
ところが、ある日いつも通りに出かけた”月曜”が帰宅しなかったことで、姉妹の日常は狂い始める。

セブン・シスターズ ツイッターの反応

セブン・シスターズ 個人的な感想 ⚠︎ネタバレ有り

本作は、英語圏の国では「What Happened to Monday」のタイトルで公開されました。

こちらもなかなか興味をそそられるタイトルですが、観終えた今、やはり「セブン・シスターズ」の方がしっくり来ています。

なぜなら、本作のキーワードは間違いなく”7(seven)”。

禁じられた七つ子、曜日の名を持つ七姉妹、1人7役…。7という数字に驚き、振り回され、夢中になる映画だったからです。

中でも最大の見どころは、七姉妹をたった一人で演じた、スウェーデン出身の女優、ノオミ・ラパス。

彼女の表情、動きなど演技のすべてに、映画を観ている間、何度も唖然とさせられました。

実は、最初に七姉妹の外見だけを見た時は、メイクや服装で個性が出せることもあり、そこまでの驚きはありませんでした。

しかし、姉妹が全員揃い、7人で激しい言い争いをするシーンを見ているうちに、じわじわと「1人7役」の凄さに気づき始めます。

“月曜”の失踪をきっかけにやってきた暗殺者と、隠れ家に残っていた姉妹たちが死闘を繰り広げるシーンは、この映画屈指の「茫然ポイント」です。

複数人の乱闘シーンは珍しくありませんが、阿鼻叫喚の乱戦に参加する姉妹が全員同じ人だと思うと、「いや…これは…凄いな…」と、思わず声が出ました。

さらに、映画のクライマックスでもある、”月曜”と”金曜”の死闘でも、ノオミ対ノオミの壮絶なアクションが観られます。

一対一の方が、複数人の乱闘より誤魔化しがきかないにも関わらず、不自然な点はまったくありません。

「殴るのは私、殴られるのも私…。蹴り倒すのは私、倒されたのも私…。」

試しに、演じるノオミの立場を想像してみましたが、何が何だか頭が混乱してきました。

こういった目を見張るアクションシーンの数々を一体どのように作り上げたのか?個人的には珍しく、メイキングを見てみたくなりました。

一方で、期待していたストーリーの方はと言えば、あらすじレベルの設定と導入部分が面白さのピークで、展開や結末は印象に残らなかったというのが、正直なところです。

さらに、R15指定だけあって、随所に残虐な表現があります。

過度な暴力描写が個人的に苦手なこともあり、作品全体としては、あまり好みではありませんでした。

とはいえ、世界観や設定から受けた強烈なインパクトや、思わず熱く語ってしまう”1人7役”という見どころを考えると、観たことは全く後悔していません。

好みは分かれそうですが、一見の価値はある映画。SF設定や過激な表現が苦手でない人には、おすすめしたい作品です。

セブン・シスターズ を観た人にオススメの作品


「水曜日が消えた」
2020年5月公開予定。7つの”人格”を持つ一人の男の物語。本作のリメイクではありません。中村倫也の「一人7役」はノオミ・ラパスを超えるか!?期待しています。

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