すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ | |
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総合評価 |
「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」のあらすじ、感想です。
すみっコぐらしは、キャラクターとして名前を知っている程度でした。
映画に興味を持ったのは、公開後「思いがけず泣いた」「大人だけど感動した」などの感想で、SNSがいわゆる”バズった”状態になったことがきっかけです。
さらに、テレビの情報番組で流れた”男性限定上映会”の様子。子供向け、あるいはキャラクターファンの女性向け映画というイメージだったので、大人の男性で満席の光景には驚きました。
「正直、すみっコぐらしのことはよくわからない。でもとりあえず観てみたい」という強い気持ちが湧き、勢いにまかせて劇場へと向かいました。
- 個性あふれる”すみっコ”たち
- ”すみっコ”たちの関係性
- 絵本に隠された秘密と、意外な結末
この記事の要点まとめ
すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ 基本情報
監督 | まんきゅう |
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脚本 | 角田貴志 |
出演者 | (ナレーション)井ノ原快彦、本上まなみ |
公開時期 | 2019年 |
ジャンル | アニメーション |
すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ あらすじ
はずかしがりやだったり、自分に自信がなかったり、寂しい思いをしていたり…。ちょっぴりネガティブなすみっコたちの共通点は、「すみっこが好きなこと」。
ある日、すみっコたちはみんなでお気に入りのカフェ「喫茶すみっコ」を訪れる。
席に座り注文した料理を待っていると、地下の方から聞こえてくる怪しい物音。
怖がりながらも、音の正体を確かめにいったすみっコたちは、地下室でボロボロになった”とびだす絵本”を見つける。
すると、突然大きな穴が現れて、すみっコたちは次々に絵本の中へと吸い込まれていく。
「桃太郎」「マッチ売りの少女」など、様々なお話がある絵本の世界に入ったすみっコたちは、一匹のひよこに出会う。ひよこは、自分が誰で、どこから来たのかわからない迷子だった。
すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ ツイッターの反応
すみっコぐらしはね、逆詐欺映画ですよ…予告で癒し系に見せかけて…大人を泣かせるわるい映画だよ…(褒め言葉)
— せんべいすみっコ見てくれ (@senbe_i) November 9, 2019
映画すみっコぐらし、鑑賞後の場内で奇妙な光景を目撃した。
子供が「面白かったね」という横で、返事も怪しいくらいに泣きじゃくる親御さん……
子供はまだ"隅でしか生きていけない"ということの哀しさを具体化できないんだろうな。経験の数を重ねるごとに、強く感じ入って泣いてしまうんだな……
— 文章創作を考えるノベネムさんbot (@novelunkoman) November 11, 2019
すみっコぐらし観てきた。ほのぼのとした雰囲気の中でもしっかりと大人にも刺さるメッセージとストーリーがある映画。他の映画との比較で変な方向に期待値を上げて行くと肩透かしを食らうかもしれないので、先入観を捨てて癒されようってスタンスで観に行くのがいいと思う。僕は後半の流れが好きでした
— コウイチ (@ko1529) November 12, 2019
すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ 個人的な感想 ⚠︎ネタバレ有り
映画を観て初めて知ったのは、「すみっコぐらし」は単に可愛いだけでなく、意外に個性的なキャラクターだということ。
例えば、”とんかつ(とんかつの端っこの部分)”と、”えびふらいのしっぽ”というキャラは、人間に食べ残された寂しさを胸に抱え、いつか誰かに食べてもらうことを夢見ています。
シュールすぎる設定がなんともユーモラスで、「すみっコぐらし」のことが前よりも好きになりました。
映画のストーリーは、絵本の中に入った”すみっコ”たちが、一匹の迷子のひよこと出会い冒険をする、というシンプルなものです。
ほのぼのと可愛らしい描写が続く中、一番魅力を感じたのは、すみっコたちの近すぎず遠すぎない、絶妙な距離感でした。
はずかしがりや、自分に自信がない…そんな”すみっコ”たちは、ちょっぴりネガティブな自分のまま、自然体で他の”すみっコ”と一緒にいます。
自分も相手も否定せず、ほどよい距離感で他者と接する”すみっコ”たちの関係性は、人間関係としても理想的だと感じました。
このように、一見単純そうに見えて、深い考察もできる”余白”が、「すみっコぐらし」にはあります。大人にも人気がある理由が、一つわかったような気がしました。
しかしその一方で、映画レビューでこれほどまでに絶賛され、ブームになっていることが腑に落ちたか?と言えば…正直「うーん…」と考え込んでしまいます。
確かに、映画の終盤で明らかになったひよこの秘密と、”すみっコ”たちがひよこのために取った行動には、驚きと感動がありました。
それでも、心がじんわりと温まる程度。
レビューで見かけた「涙が止まらない」「意外な結末に言葉を失う」といった、劇的な感情の変化は、ありませんでした。
元々その作品に興味がなかった(今回の私のような)観客が、口コミを頼りに映画を鑑賞する場合、期待値は通常より高くなりがちです。
すると、内容は決して悪くないのに、高すぎる期待と現実とのギャップで、「期待したほどではない…」と感じてしまうことがあります。
どうやら今回は、このパターンにはまってしまったようです。
口コミは、素晴らしい映画に出会うきっかけになる一方で、過剰な期待と先入観で作品を観てしまう一面があることを、改めて感じました。
とはいえ、「すみっコぐらし」の意外な魅力に気づいたこと、そして何より、気になってたまらない映画を自分の目で確認できたことには、とても満足しています。
少々当てが外れることがあっても、レビューや口コミで興味を持った映画はこれからもどんどん観ていきたい、という思いは変わりません。
すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ を観た人にオススメの作品
映画「若おかみは小学生!」
人気児童文学が原作。本作同様、SNSで「大人が感動する」「意外な名作」という口コミを見て鑑賞。実際に”大人だからこそ”泣けました。