レビュー

【翔んで埼玉】映画の感想|埼玉県民は東京に入るべからず。前代未聞の埼玉ディスりコメディ


翔んで埼玉
総合評価

「翔んで埼玉」のあらすじ、感想です。

埼玉をディスる…という内容を知った時は、果たして全国公開してよいのか?と、ちょっと引き気味でした。

ところが、公開後はランキングも評価も予想外に高く、周囲でも観る人が続々。急に興味が湧き、何としても観たくなってきました。

劇場では見逃してしまったので、今回レンタルでようやく鑑賞です。
自分のように、埼玉の出身でもなく、住んだこともない人間が観ても面白いのか?という点が、注目ポイントでした。

  1. 次々に繰り出される埼玉ディスりギャグ
  2. 豪華キャストが作り上げる本気のコメディ

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翔んで埼玉 基本情報

原作 漫画 「翔んで埼玉」魔夜峰央
監督 武内英樹
出演者 二階堂ふみ、GACKT、伊勢谷友介
公開時期 2019年
ジャンル コメディ

翔んで埼玉 あらすじ

埼玉県熊谷市に住む菅原愛海は、自身の結納のため、両親とともに車で東京に向かっていた。すると、カーラジオから都市伝説を元にしたラジオドラマが流れ始める。それは昔、東京から迫害されていた埼玉を解放した伝説の人物、麻実麗の物語だった。

かつて、埼玉が東京から虐げられ、通行手形を持たない埼玉県民は東京に入ることもできなかった時代。東京の超名門校で、都知事を輩出する白鵬堂学院に、アメリカからの転校生・麻実麗がやってくる。

都知事の息子で、学院の生徒会長・壇ノ浦百美は、麻実麗の華麗な経歴に目をつけ、自身の配下に入れようとする。ところが麗は、埼玉出身者で構成されるZ組の生徒にも優しく、埼玉に対して差別的な態度を取らないため、百美は苛立つ。

そこで、百美は全校生徒の前で、麗に「びんにつめた空気が東京のどこのものかを当てる」クイズに挑戦させ、恥をかかせようとするのだが…。

翔んで埼玉 ツイッターの反応

翔んで埼玉 個人的な感想 ⚠︎ネタバレ有り

ちょっと期待しすぎたのかもしれません。残念ながら、「翔んで埼玉」の笑いの波には、最後まで乗ることができませんでした。

それにしても爆笑どころか、クスクス笑うこともほぼないまま、鑑賞を終えることになるとは思いもよらず。正直、寂しさを感じています。

特に、予想外に響かなかったのが、映画のメインである埼玉解放の伝説編パートです。

予告でお馴染みの「埼玉県民には草でも食わせておけ!」とか、東京に入るには通行手形が必要とか、街に埼玉県民が紛れていると警報がなる…といった、埼玉貶しギャグが続々と繰り出されますが、ことごとく笑えません。

なぜだろう?わりと真剣に考えたところ、二つの理由に思い至りました。

一つ目は、やはり単純に自分が埼玉県民ではなく、関係者でもないことです。

地理的知識は一般常識レベル。埼玉を特別下に見てもいないし、県民ではないので自虐的な気分もわからない。

だからなのか、どのネタも「そこまで言うほどのことだろうか」と、今一つピンと来ないのです。

県民でないなら、いっそ埼玉にネガティブな感情があればよかったのかもしれません。良くも悪くも何も思うところがないので、「へ~。埼玉ってそんな感じ?」と、どこまでも他人事で、笑えなかった気がします。

もう一つの理由は、時代的な背景です。

映画のラストで、興味深い事実が流れます。1990年代は「住みにくい県」全国トップだった埼玉が、2018年の「住みたい街」ランキングでは、大宮と浦和がランクイン。埼玉の植民地(?) と呼ばれる池袋が3位になったという変化です。

2019年現在、埼玉のイメージはそこまで悪くないという事実。

気になって調べてみると、なんと原作は1982年の作品でした。県民の意識はわかりませんが、外から見た埼玉の印象は、変わっていて当然かと思います。

ちなみに、個人的に唯一、とても面白いと思ったのは、最後の「日本埼玉化計画」のくだりと、エンドロールの「埼玉県のうた」です。

現在の埼玉県の知られざる事実と、それに基づく絶妙で説得力のある”ディスり”は、実に面白く興味深く、ここだけ戻して2回観ました。

残念ながら、個人的な笑いのツボにはハマりませんでした。とはいえ、豪華なキャストが、手間暇かけて大真面目に馬鹿なことをやる凄さは、十分伝わってきたし、世間で盛り上がった理由も理解できました。

大笑いできた人が、ちょっぴり羨ましいです。笑いのツボさえ合えば、とても楽しめる映画ではないかと思います。

翔んで埼玉 を観た人にオススメの作品


「テルマエ・ロマエ」
本作と同じ、武内英樹監督の大ヒット映画。阿部寛が古代ローマ人という設定だけで、すでに面白い。幅広い層が楽しめるコメディ作品です。

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