レビュー

【search/サーチ】映画の感想|すべてがPC画面上で展開。全く新しいサスペンス。

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総合評価

「search/サーチ」のあらすじ、感想です。

映画館で予告を観たのが最初です。「行方不明になった娘を、SNSのつながりをたどって探す」というストーリーは、いかにも今風という印象。一方「全てPCの画面上で展開する」という点は、面白いけど、奇抜なアイディア一本で勝負する映画なのかな…と、出来映えにちょっと懐疑的な気持ちがありました。でも、なんだかんだ言って新しい仕掛けの映画には、好奇心たっぷり。配信を待って鑑賞してみました。

  1. 全てがPC画面上で展開する、斬新な演出
  2. SNSの闇。親の知らない子供の本当の姿
  3. まさかのどんでん返し。予想外の結末

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search/サーチ 基本情報

原題 Searching
監督 アニーシュ・チャガンティ
出演者 ジョン・チョー、デブラ・メッシング、ミシェル・ラー
公開時期 2018年
ジャンル ミステリー

search/サーチ あらすじ

デビッド・キムは、高校生の娘マーゴットと二人暮らし。ある朝、起床したデビッドは、友人の家で徹夜の勉強会をしていたマーゴットから、夜中に3回不在着信があったことに気が付く。マーゴットが帰宅した形跡はなく、そのまま学校に行ったと思ったデビッドは、マーゴットからの連絡を待つが、音沙汰がない。さらに、レッスンを受けているはずのピアノ教室に電話をすると、「娘さんは半年前に退会した」と告げられる。デビッドは、警察にマーゴットの捜索願を提出。ヴィックという女性刑事が担当となり、警察の捜査が始まる。さらに、デビッドは、娘の残したPCにログインし、SNSの友人を頼りに、独自にマーゴットの行方を探し始める…。

search/サーチ ツイッターの反応

search/サーチ 個人的な感想 ⚠︎ネタバレ有り

全てPC画面上で展開するという斬新な映画ですが、この仕掛けは、かなりの緊張感を生み出していました。

さらに、主人公・デビッドが行うPC画面の操作を逐一追っていると、ものすごく画面に集中させられます。映画冒頭からの”つかみ”としては、大成功しているように思いました。

娘を探す手がかりをSNSに求めるデビッド。ところが、Facebookの「友達」に片っ端から尋ねても、マーゴットと親しくしていた人物は見つかりません。「友達」の数は多いのに、マーゴットには本当の友人と呼べる人物がいなかったのです。

本音や秘密が詰まっているSNSを、親とはいえ、別の人物が勝手にのぞき見るのは、ハラハラするだけでなく、恐ろしい気分でした。

同時に、マーゴットの本当の姿が、SNSから徐々に浮かび上がる過程は、最高にスリリングでもありました。

そんな中、捜索は急展開を迎えます。前科のある男が、マーゴット殺しを自白し、自殺したのです。ただ、男は遺体の場所は明かしませんでした。

救いのない結末だと思いました。よい気分ではありません。それでも、スリリングで見どころの多いこの映画に、十分満足していました。

ところが、映画はここで終わらなかったのです。

追悼式を行うため、マーゴットのSNSを改めて見たデビッドは、小さな疑問から、真犯人が別にいることに気が付きます。捜査担当者で、ずっとデビッドを励まし続けてきたヴィック刑事。彼女が事件に関係していたのです。

ヴィック刑事の息子がマーゴットを崖下に突き落とし、刑事は息子の罪を隠蔽するため、前科のある男を犯人に仕立て上げた…というのが真相でした。

デビッドの疑惑が、ヴィック刑事へと繋がっていくくだりは、ゾクゾクと鳥肌が立ちました。何かと盛りだくさんなこの映画に、まさかどんでん返しまであるとは思わなかった。油断していました。

さらに逮捕されたヴィック刑事の証言によって、マーゴットは崖下から生きた状態で発見され、デビッドと奇跡的に再会します。ハッピーエンドもまったく予想外でした。

「いやー面白かった…!」観終わったあと、思わず口をついて出ました。正直観る前の期待度は高くなかったのに、蓋を開けてみたら、個人的年間ベストに入りそうな傑作映画でした。「どうせ奇抜なアイディア一本勝負だろ…」なんて思って、ほんと申し訳なかった…。

斬新な演出に、先の読めないストーリー。思いがけず良い作品に出会えたことが、素直に嬉しいです。たまにこんな体験ができるから、映画を観るのは本当に楽しいなあと思います。

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