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【ドラえもん のび太の月面探査記】映画の感想|大人でも楽しめる!月面×ドラえもん

ドラえもん のび太の月面探査記
総合評価

「ドラえもん のび太の月面探査記」のあらすじ、感想です。

子供のころから観てきた映画ドラえもんシリーズ。今回は人気作家・辻村深月が脚本を担当するとのこと。現代の若手小説家は、ドラえもんをどんな物語にするのだろう?とワクワクしながら劇場に足を運びました。

  1. ドラえもん映画初。月面が舞台のストーリー
  2. 異説と定説?大人も楽しめる科学の世界
  3. 「想像力」がもたらすもの。映画の深いメッセージ

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ドラえもん のび太の月面探査記 基本情報

原作 漫画 「ドラえもん」藤子・F・不二雄
監督 八鍬新之介
脚本 辻村深月
出演者 (声の出演)水田わさび、大原めぐみ、広瀬アリス、柳楽優弥、吉田鋼太郎
公開時期 2019年
ジャンル 長編アニメーション

ドラえもん のび太の月面探査記 あらすじ

月面からの映像に映ったナゾの白い影。

のび太は「あれは月のウサギだ!」と主張するが、もちろんクラスメートは誰も信じない。
悔しがるのび太は、ドラえもんに頼んで「異説クラブメンバーズバッジ」を出してもらう。
天動説のように世の中で「異説」とされることを、バッジを付けているメンバーにだけ、現実にする道具だ。

「空気があって、生き物が住める」という、異説の月に向かったのび太とドラえもん。
二人は「動物ねんど」で作ったウサギで、ウサギ王国を建設して地球へと戻る。

翌日二人は、不思議な転校生・月野ルカ、ジャイアン、スネ夫、しずかとともに再び月に向かい、ウサギ王国で楽しい時間を過ごしていた。
ところがそこにルカを狙う、恐ろしい敵が現れて…。

ドラえもん のび太の月面探査記 ツイッターの反応

ドラえもん のび太の月面探査記 個人的な感想 ⚠︎ネタバレ有り

派手な場面も多い中で、泣けたのは意外なシーンでした。ゴダートに連れ去られたルカを助けるために、地球から再び月に戻ろうとするのび太たち。「一度家に帰って、夜7時またここに集まろう」と約束して別れます。
夜になって、家をそっと抜け出すのび太、ジャイアン、スネ夫、しずか。ここで彼ら一人一人の心中や葛藤が、実に丁寧に描かれます。

通常の子供向けアニメであれば、省略する場面です。「主人公が敵と戦うこと(そして勝利すること)」は当たり前だから。でもこの映画では描きます。安全な地球の温かい家庭に帰ってきたのに、あえて危険な場所に戻る。本当は行きたくない。でも行かなければならない。ヒーローではない、「普通の子供たち」の迷いや不安が伝わってきて、ほろりと泣けました。こういう心の機微をしっかり描くところが、小説家の脚本らしいなと思います。他のドラえもん映画ではあまり記憶にありません。

ちなみに、このシーンをモチーフにした宣伝用ポスターが素晴らしい出来栄えなので、映画と合わせて見るのがおすすめです。

破壊兵器を作り地球を侵略しようとする帝王ディアボロへ向けて、ドラえもんが叫ぶ言葉も印象的でした。

「想像力は未来だ!人への思いやりだ!それをあきらめた時に破壊が生まれるんだ」

この台詞を聞いて「ドラえもん、深いな…」と内心唸りました。想像力が科学の発達につながり、科学の発達が破壊兵器につながる…という流れは現実に起きています。「もたらす『結果』を正しく想像できなくなった時、人間は破壊兵器を使ってしまう」と言っているように聞こえました。

ディアボロが、実は人工知能だったことも現代らしい設定。テレビや雑誌で見かける「AIがもし暴走したら?」という話題が、現実味を帯びてくるようなシーンでもありました。

ドラえもんの映画ですが、小さい子どもが観るには少し難しい部分もあります。それでもちゃんと「いつも通りのドラえもん」もいて、大人も子供もそれぞれの楽しみ方が見つかる映画だと思います。ひさしぶりにドラえもん映画を観てみようかな…と思っている大人に、特におすすめしたい作品です。

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