ちょっと今から仕事やめてくる | |
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総合評価 |
「ちょっと今から仕事やめてくる」のあらすじ、感想です。
暗いニュースが続く中で、明るい気分になれる映画が観たくなりました。
そこで、テーマや内容にはこだわらず、タイトルとポスターの雰囲気だけで、いわば“ジャケ買い”したのがこの映画です。
軽いノリのコメディを想像していましたが、いざ鑑賞してみると、良い意味で期待を裏切られました。
- 青山が勤める会社の”ブラック”度
- ヤマモトとは一体何者なのか?
- 青山が出した結論
この記事の要点まとめ
ちょっと今から仕事やめてくる 基本情報
原作 | 小説 「ちょっと今から仕事やめてくる」北川恵海 |
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監督 | 成島出 |
出演者 | 福士蒼汰、工藤阿須加、黒木華、吉田鋼太郎 |
公開時期 | 2017年 |
ジャンル | 人間ドラマ |
ちょっと今から仕事やめてくる あらすじ
上司のパワハラと残業で疲弊した青山は、駅で電車に跳ねられそうになったところを、「ヤマモト」と名乗る男に助けられる。
小学校の同級生だと主張するヤマモトと青山は次第に打ち解け、二人は親しく付き合うようになる。
しかし、ヤマモトは青山の同級生ではなかったことがわかり、不審に思った青山が調べると、「ヤマモトは三年前に自殺した」という情報が出てきて…。
ちょっと今から仕事やめてくる ツイッターの反応
ちょっと今から仕事やめてくる、アマプラで見たけどほんとに号泣してしまった映画館で見たかった
— からしの (@shinobu9021) February 25, 2020
映画『ちょっと今から仕事やめてくる』を時間つぶしで観てたら、名作だった。最初にいだいてたイメージと全然違った。あの後、黒木華が演じた先輩がどうなったか気になる。
— 彩雲《麺》 (@saiun1414) March 1, 2020
「ちょっと今から仕事やめてくる」
良かった。
働く事に疲れを感じてる人は見てほしい。でもブラック企業に居る人はそもそも映画見る時間がとれないと言うジレンマ。
それでも見てほしいと思う。
あと退職代行サービスってのをもっと知って、気軽に利用してほしい。
生きてればなんとかなるから— 大山(偽名です) (@kibihiyomoto) February 24, 2020
ちょっと今から仕事やめてくる 個人的な感想 ⚠︎ネタバレ有り
まず、主人公・青山が働く会社のブラック企業ぶりには、唖然としました。
社訓は、「有給なんていらない。体がなまる」とか、「心なんか捨てろ。折れる心がなければ耐えられる」…など目を疑うものばかりで、上司は、怒鳴ったり物を投げつけたりが日常茶飯事です。
このパワハラに長時間労働も加わり、青山が心身ともに追い詰められていく様子は、フィクションだとわかっていても辛く、胸が痛みました。
そんな青山を救ったのが、ヤマモトと名乗る男。
ヤマモトとは一体何者なのか?という点は、本作の最大のポイントですが、青山はネットで「ヤマモトが三年前に自殺した」という情報を見て、彼が実は幽霊なのではないかと疑います。
もし、何も知らずにこの映画を観ていたら、ヤマモト=幽霊説が出たところで仰天していました。
急なファンタジー(ホラー?) 要素の出現で、映画のジャンルがまったく変わってしまうからです。
実際は、あらすじで見ていたので驚きませんでしたが、できれば知らずに観たかったなあと、ちょっぴり残念でした。
幽霊説はミスリードだったとわかる後半の展開も含めて、ヤマモトの素性に関する前情報は一切ない方が、この映画をより楽しめたような気がします。
もちろん、これは内容ではなく、宣伝戦略の話ですが、事前にどこまで情報を出すのかは難しい問題だなあ…と、改めて感じました。
ヤマモトとの交流を通じて自分を見つめ直した青山は、ついに会社を辞める決心をします。
「ちょっと今から仕事やめてくる」
ヤマモトにそう告げて、会社へ向かう青山。
辞職を申し出た青山を上司はあの手この手で脅しますが、青山はまったく動じず、正論で上司を言い負かします。
そんな青山になす術なく、ただ怒鳴り散らすだけの上司の姿は、まさに負け犬の遠吠えで、観ていて胸がスカッとしました。
無事会社を辞めた青山が、帰り道で嬉しさのあまりスキップする場面も、とても印象的です。
前半のパワハラ描写でたまった鬱憤を吹き飛ばすような爽やかなシーンには、観たかったものを観られた満足感がありました。
「明るい気分になれる映画が観たい」という希望は、無事叶いました。
でもそれだけではなく、仕事や働き方、人生について考えさせられる映画でもありました。
働くすべての人に、青山にとってのヤマモトのような存在がいれば、仕事を苦に自ら命を絶つような悲しい出来事は減ると思います。
私自身も、“誰かにとってのヤマモト”になれたらいいなと思います。
仕事で悩んでいる人や、転職を考えている人はもちろんですが、そういう人を支える人達にも、ぜひ観てほしいと感じる映画でした。
ちょっと今から仕事やめてくる を観た人にオススメの作品
「マイ・インターン」
2015年。インターン(見習い社員)は70歳の老人。働くって何だろう?と考えながら、観終えた時に温かい気持ちになれる映画です。