レビュー

【君の名前で僕を呼んで】映画の感想|美しい風景と美しい男をぼーっと眺めるだけの映画


君の名前で僕を呼んで
総合評価

「君の名前で僕を呼んで」のあらすじ、感想です。

公開時に鑑賞した知人は、内容を絶賛した上に、主演のティモシー・シャラメのファンになりました。

その話を聞いて以来、「機会があれば観たい」と思い続け、今回ようやく観ることができました。

男性同士の恋という点に注目が集まりますが、あらすじを読む限り「ひと夏の恋」という王道テーマの映画に見えます。

ストレートな恋愛映画は普段あまり観ないので、楽しみ半分不安半分で、鑑賞しました。

  1. 北イタリアの美しい風景
  2. 少年のひと夏の恋の行方

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君の名前で僕を呼んで 基本情報

原題 Call Me By Your Name
原作 小説 「Call Me By Your Name」アンドレ・アシマン
製作国 イタリア・フランス・ブラジル・アメリカ合衆国
監督 ルカ・グァダニーノ
出演者 ティモシー・シャラメ、アーミー・ハマー
公開時期 2018年
ジャンル 恋愛/人間ドラマ

君の名前で僕を呼んで あらすじ

1983年。イタリアの別邸で夏休みを過ごす17歳の少年・エリオは、父親のアシスタントとしてやって来たアメリカ人学生・オリヴァーと激しい恋に落ちる。

しかし夏休みの6週間は瞬く間に過ぎ、二人には、別れの時が迫っていた。

君の名前で僕を呼んで ツイッターの反応

君の名前で僕を呼んで 個人的な感想 ⚠︎ネタバレ有り

北イタリアの避暑地の風景は、どこを切り取ってもため息がでるような美しさ。

「少年のひと夏の恋」という切ないストーリーも含めて、すべてが夢のような映画でした。

この”夢のような”という部分をどうとらえるかによって、本作の評価は大きく変わるのではないかと思います。

私の場合は、残念ながらハマれず、美しい男たちの恋を、他人事としてただ眺めるだけの映画になってしまいました。

17歳の少年・エリオと歳上のオリヴァーは、互いに惹かれ合い、やがて心を通わせます。

二人が結ばれる官能的なシーンは、生々しさもない分、現実感もありません。

美しい映像だとは感じるものの、二人が互いを求める気持ち、抑えきれない欲求など、熱い感情がのった”温度感”が、あまり伝わってこないのです。

エリオは、ギリシャ彫刻のように美しい少年で、オリヴァーは、知的な美青年です。

普通ならノスタルジーを感じ、青春の甘酸っぱさを思い出す「ひと夏の恋」というテーマも、美しすぎるこの二人の場合だと、どうしても遠い出来事、一種のファンタジーとして観てしまうところがありました。

外見が美しすぎてリアリティがないとしても、内面=切ない恋心には、共感できるのではないかとも考えました。

ところが、そもそもエリオとオリヴァーが、いつ、どのように相手に惹かれていったのかが、今一つわからないのです。

特に、オリヴァーがエリオを好きになったことを感じさせる描写が、思い出せません。

気づいたら恋に落ちていた…ということなのかもしれませんが、感情移入はできませんでした。

結果として、私にとって本作は、ただ美しい映像(風景、恋愛)を楽しむだけの映画でした。

登場人物の言動に心を揺さぶられることもなく、時に眠気を感じながら、ぼんやりと画面を眺めることになってしまったのは残念です。

ただ、このようなネガティブな感想を抱く一方で、本作が高く評価される理由や、一部の人が熱狂する気持ちがわからないわけではありません。

なぜなら、昔こういう雰囲気の映画に憧れた時期があったから。「あの頃観ていたらハマっていたかも…」という心当たりがあるのです。

今ちょっと合わないのは、歳をとったからなのか、映画の趣味が変わったからなのか…たぶん両方だと思います。

そのような意味では、設定や雰囲気などすべてにおいて、好きな人にとっては何ともたまらない映画だということは、結構リアルにわかります。

今の私には、残念ながら合いませんでした。

でもきっとこの映画が好きでたまらない人も多いはずので、そういう人達のところに届いて欲しいと願っています。

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「窮鼠はチーズの夢を見る」
2020年6月公開予定。予告映像を観た時、本作を思い出しました。男性同士の恋愛を描く人気漫画を実写化した作品です。

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