レビュー

【ワンダー 君は太陽】映画の感想|”人と違う”少年が、周りの人々を変えていく

ワンダー 君は太陽
総合評価

「ワンダー 君は太陽」のあらすじ、感想です。

映画のポスターを見て気になったのは、ヘルメットをかぶった男の子。なぜヘルメット?どんな映画なのだろう?と、興味を持ちました。
でもあらすじを見て「辛い描写が多いかも…」と勝手に想像し、しばらく保留。最近になって「そろそろ観ようかな」と思えたタイミングあったので、鑑賞してみました。

  1. “普通”とは何か。違いを受け入れる
  2. 太陽って誰のこと?それぞれの人生と思い

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ワンダー 君は太陽 基本情報

原題 Wonder
原作 小説 「ワンダー」R・J・パラシオ
監督 スティーブン・チョボスキー
出演者 ジュリア・ロバーツ、オーウェン・ウィルソン、ジェイコブ・トレンブレイ
公開時期 2018年
ジャンル 人間ドラマ

ワンダー 君は太陽 あらすじ

先天性の疾患で顔立ちが人と異なるオギーは、生まれた時から何度も顔の手術を繰り返してきた。

10歳になって学校へ通い始めたオギーは、勇気を出して同年代の子どもたちの中へ入っていくが、オギーの顔をじろじろ見たり、避けたりするクラスメートばかり。

ある日、勉強が得意なオギーは、理科の授業でクラスメートのジャックに自ら話しかけ、二人は仲良くなる。オギーは持ち前の強さと家族の温かい支援によって、学校を楽しみ、居場所を作りつつあった。

しかし、ハロウィンの日、オギーとジャックの仲を裂く出来事が起きる…。

ワンダー 君は太陽 ツイッターの反応

ワンダー 君は太陽 個人的な感想 ⚠︎ネタバレ有り

映画の冒頭、主人公・オギーのモノローグ。耳にひっかかったのは、何度も出てくる、“ordinary(普通)”という言葉です。

「僕は”普通”の子供じゃない」
「”普通”じゃないから、僕をみんながじろじろ見る」

先天性の疾患で顔立ちが人と異なるオギー。でも、中身はゲームやスターウォーズが大好きな”普通”の少年です。
“普通”って一体何なんだろう…。冒頭からわりと真剣に考えさせられました。

母親と自宅学習をしてきたオギーは、10歳から学校に通い始めます。
ところが、学校の子供たちは、人と違う顔をしたオギーに、あからさまな好奇心や違和感、時には嫌悪感をぶつけてきました。

それでも、オギーは、辛い状況を楽しい空想で受け流し、得意な勉強を武器に自ら話しかけて、友達を作ります。

オギーの魅力と強さによって、次第に変わっていく周りの人々。当たり前のように、物語は最後までオギーを中心に進むと思っていました。

ところが突然、視点がオギーの姉・ヴィアに変わります。

ヴィアは、オギーにかかりっきりの両親が自分を見てくれないことに、ずっと寂しさを感じていました。さらに親友ミランダとも上手くいかず、孤独な日々。

「オギーは太陽。私たちは皆、その周りを回る惑星」と、ヴィアは自らを形容します。

確かに観客の私にとっても、中心はオギーでした。姉のヴィアは、オギーの人生を語る上では脇役にすぎない…と思っていたことに気づいて、はっとしました。

さらに、視点はオギーの友達・ジャックや、ヴィアの親友・ミランダへも移り、彼らの思いや悩みついても、語られます。

予想に反して、この映画は群像劇でした。
障害を持つ人だけでなく、周囲の人々にもスポットを当てた映画の構成を、とても新鮮に感じました。

本作は評価が高い一方で、一部「障害者を利用した感動の押し付け」といった批判もあるようですが、無理に泣かせようとするようなシーンは、全くありません。むしろ、群像劇という形で、多角的な見方を提示する映画です。

邦題の「君は太陽」は、オギーだけを指すのではなく、周囲の人たち一人一人も、それぞれの人生においては太陽である…という意味だと、個人的には解釈しました。この映画を観て、私自身視野が広がったような気がします。

原作は、全米ベストセラーとのこと。映画を観て興味を持ったので、機会があればぜひ読んでみたいと思っています。

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