レビュー

【ドリーム】映画の感想|NASAで活躍した三人の黒人女性。感動の実話。

ドリーム
総合評価

「ドリーム」のあらすじ、感想です。

初めは「NASA」、「マーキュリー計画」といった宇宙関係のキーワードに惹かれました。なんとなく面白そうだなと思って観た映画が、実話だった…ということが多いのですが、この「ドリーム」もまた、実話でした。今回はどのような「歴史的事実」を知ることができるのだろうか?興味を持って鑑賞してみました。

  1. 宇宙開発を陰で支えた、三人の黒人女性
  2. 「前例になる」ということ。差別を乗り越える力。

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ドリーム 基本情報

原題 Hidden Figures
原作 小説 「Hidden Figures」マーゴット・リー・シェッタリー
監督 セオドア・メルフィ
出演者 タラジ・P・ヘンソン、オクタヴィア・スペンサー、ジャネール・モネイ
公開時期 2017年
ジャンル 人間ドラマ

ドリーム あらすじ

1961年のアメリカ・バージニア州。子供の頃から数学の天才だった黒人女性・キャサリンと、ドロシー、メアリーの三人は、共にNASAで計算手として働いていた。ある日、キャサリンは黒人女性として初めて、有人宇宙飛行計画の最前線であるスペースタスクグループのメンバーに抜擢される。ところが、グループの同僚は白人男性ばかりで、キャサリンは数々の人種差別的な扱いを受ける。計算手たちのリーダーを務めるドロシーも、黒人であるがゆえに管理職への昇進が叶わず、メアリーもまた、技術者に転身する夢を、人種差別の壁に阻まれていた…。

ドリーム ツイッターの反応

ドリーム 個人的な感想 ⚠︎ネタバレ有り

1961年。NASAで働くキャサリン、ドロシー、メアリーの三人は、高い能力にも関わらず、黒人女性であるがゆえに、数々の人種差別の壁にぶち当たります。

数学の天才・キャサリンは、有人宇宙飛行計画の最前線である、スペースタスクグループに抜擢されます。

ところが、職場には「黒人用」の女子トイレがないため、800m離れた専用トイレまで、一日に何度も往復しなければなりませんでした。

さらに、コーヒーポットも白人と同じものは使えない。仕事の資料も、重要な箇所は黒塗りにして渡されます。

その他にも食堂、水飲み場、学校、図書館などあらゆるものが、白人用と黒人用に分かれた社会。知識として知っていた人種分離政策ですが、ここまで酷いものだとは理解していませんでした。

一方、ドロシーもまた、計算手のリーダーを務めるにも関わらず、黒人であるがゆえに管理職の肩書や給与を与えられません。

メアリーは、ロケット技術に秀でているのに、「技術者になるためには白人専用の学校に通うのが必須」と言われ、道を閉ざされます。

三人の前に立ちはだかる、人種差別の高い壁。しかし、彼女たちは諦めませんでした。

キャサリンは、タスクグループで高い計算能力を発揮。数学の天才として上司に認められます。キャサリンが黒板に難解な数式を書いて、同僚の白人男性たちを圧倒する場面は、最高にかっこよく、待ってましたと言わんばかりに、拍手したくなりました。

ドロシーは、NASAに初めてIBMコンピュータが導入されるのをチャンスと考え、いち早くプログラミング言語を習得。IBM専門室へ異動し、NASA初の黒人管理職となります。

技術者を目指すメアリーは、裁判所に嘆願し、白人専用の高校に通う許可を得ます。メアリーが言った「私が前例になるしかないのです」という台詞には、心を打たれました。

黒人で初めて、女性で初めて…など、歴史上たくさんの「前例」となる人物がいてくれたからこそ、今の社会があるのだと、改めて実感しました。

人種や性別、嗜好などで差別し、優秀な人材を活用しないことは、人類の未来にとってデメリットしかありません。

キャサリン、ドロシー、メアリーの努力と功績は、広く知られるべきだと思います。特に、子供や若い人たちに、ぜひ観てほしい映画です。

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